女性のように膨らんだ胸を男らしいすっきりとしたナチュラルな胸に治療します。
女性化乳房とは、男性にもかかわらず乳腺が発達して女性の様な膨らんだ胸が有る状態のことです。Tシャツを着ると、大きな胸が目立つことに悩んでいる男性がたくさん来院されます。女性的な乳房の膨らみが見られることから「女性化乳房」とも呼ばれます。
ティーズクリニックでは自費診療だけではなく健康保険での治療も扱っております。「女性化乳腺」、「女性化女房」と検索される場合もありますが、正しくは女性化乳房症(Gynecomastia)です。
ティーズクリニックではこれまでに数多くの患者様のお悩みに向き合い、施術を行ってきました。
女性化乳房でお悩みの方は、当院までご相談ください。
女性化乳房に対する手術には、
保険診療と自由診療があります。
では
「保険診療と自由診療では何が違うのか?」
と疑問にお答えします。
保険診療の対象となるのは、乳腺切除(保険手術名称:乳房切除術)のみとなります。
乳腺のみの真性女性化乳房の場合は病的と判断され乳腺切除を行うことが可能となります。乳輪の下半分を「)」状に切開して乳腺および乳管を切除して行きます。乳腺の周囲の脂肪は残ってしまいますから、場合によりクレーター状になってしまい醜い形状となってしまう方もいらっしゃるので注意が必要となります。
術後は乳腺部分に血液や浸出液の溜まりができないようにしっかりと固定を行っていきます。
自由診療では、乳腺切除および脂肪吸引のどちらの方法もあります。
乳輪の下半分を弧状に切開して行う乳腺切除が最も簡単な手術となります。
その他、目立ち難いように脇の下および胸の外側を4カ所ほど数mm切開して行う脂肪吸引です。直径により10cm以内、15cm以内、20cm以内、20cmより大きい脂肪吸引と分けて行っております。
母乳を作り出す「乳腺」という組織が増殖して胸が膨らむタイプ。思春期や更年期によるホルモンバランスの乱れや、肝臓などの内臓系の病気や薬が原因です。
乳腺組織の増殖はなく、「脂肪」組織によって乳房があるように見えるタイプ。太っている、または昔太っていたけれども痩せた方など、特に胸に脂肪が定着していることが原因です。
真性女性化乳房による乳腺の増殖と偽性女性化乳房による脂肪の増殖が混合して胸が大きくなるタイプ。
真性女性化乳房の中でも、遺伝子的な背景を考慮した分類
加齢や肝疾患・甲状腺中毒症・薬剤服用などにより後天的に発生する女性化乳房。
小児期より発症し先天性ないし遺伝性と考えられ、思春期前から発症して反復性の乳房。増大および低身長等となる女性化乳房。
乳房の形に着目した分類
新生児期や思春期でも見られる一時的な乳房の発達が生じることがあります。
新生児期には、母親からエストロゲンが原因と言われていますので、通常2-3週間で消退します。
通常、思春期の女性化乳房は成長段階であり、ホルモンバランスが安定すると自然に消える傾向があります。しかし、個人差や原因によっては、女性化乳房が持続することがあります(下記詳細)。
ホルモンのバランスが崩れている場合、乳房の組織が正常に成長することができず、女性化乳房が残る可能性があります。
家族歴や個人の遺伝的傾向によって、女性化乳房が残るリスクが増加することがあります。
乳房の異常な成長を引き起こす医学的問題や疾患がある場合、女性化乳房が残ることがあります。
過剰な脂肪組織が存在する場合、それが乳房の組織を支えることができ、女性化乳房の外観を維持することがあります。また、脂肪組織でのアロマターゼ活性が増加することによる可能性もあります。
精巣でのアンドロゲンの合成が低下する一方で、末梢の脂肪組織にあるアロマターゼの活性が高まるため、アンドロゲンがエストロゲンに変換され、相対的にエストロゲンが優位になることが原因と考えられています。
甲状腺機能の異常、肝硬変、腎不全などの疾患が女性化乳房の原因となることがあります。これらの疾患において、ホルモンのバランスが崩れることが関与します。(上芝元、Modern Physician 2007; 27:1687.)
腎不全による尿毒症では、精巣が傷害され、テストステロンの合成が阻害されることがあります。また、プロラクチンの放出が増加することも知られており、血液透析患者の約30%で女性化乳房が起こることが報告されています。(小林雄祐ら、診断と治療 2013;101:1065-9.)
稀に、精巣腫瘍、副腎腫瘍、下垂体腫瘍、肺癌などの腫瘍が女性化乳房を引き起こすことがあります。これは、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの産生が増加することによるものです。
エストロゲンとプロラクチンに影響を及ぼすことによって発生します。特に、アンドロゲンとエストロゲンの不均衡が主な原因とされます。(高木博史ら、新薬と臨床 2011;60:733-45.)
エストロゲンの増加:ステロイドホルモンにはエストロゲンが含まれており、男性が大量に摂取すると乳房組織の増殖や脂肪の蓄積が促進され、乳房が女性的な形に変化する可能性があります。
ホルモンバランスの変化:ステロイドホルモンの摂取により、男性ホルモンであるテストステロンのレベルが低下し、エストロゲンとのバランスが崩れることで女性的な特徴が強調される可能性があります。
乳房組織の感受性:一部の個人は、若い年齢や遺伝的な要因によりステロイドホルモンに対する乳房組織の感受性が高く、少量のステロイドホルモンでも女性化乳房の発生が起こる可能性があります。
したがって、ステロイドホルモンの過剰摂取や不適切な使用は男性に女性化乳房を引き起こす可能性があります。
真性女性化乳房なのか偽性女性化乳房なのか簡単に診断するポイントは次の通りです。
また、既往歴(今までの病気やケガ)や薬物使用の内容を確認し、状況に応じて採血検査(女性ホルモン等も含みます)や画像診断(超音波検査やMRI)を行います。片側の場合には男性の乳がんも考慮する必要があります。
治療は原則手術となります。
重症度によって手術方法が異なります。
乳輪部および乳輪周囲の肥大であれば、Grade-I、Grade-Ⅱ、乳輪下切開により乳腺部を切除します。乳腺部は病理検査により乳腺であることや異常がないことを確認してきます。
乳房肥大が軽症・中等度であれば、Grade-Ⅱ、Grade-Ⅲ、乳房下の沈着脂肪を吸引します。乳腺切除のみの場合は保険診療となります。
乳房肥大が重度であれば、Grade-Ⅳ、乳房を切除するような手術となります。その際は、乳輪・乳頭を頭側(上方)に移動しなければなりません。
ティーズクリニックは、形成外科専門医によるクリニックです。
形成外科医に特有な「真皮縫合」でメスで切った部分を縫い合わせます。「真皮縫合」は皮膚の奥の真皮層を縫い合わせて、糸によるムカデの足のような縫いあとができにくくする形成外科医特有の縫合です。創部(傷あと)はきれいに仕上がります。
ティーズクリニックは美容整形も行っておりますので、見た目も重視しています。膨らんだ胸を治療するつもりがへこんでしまった、脂肪を吸引したら胸が垂れてしまったなど治療後のデザインもご相談ください。
女性化乳房治療は手術を行うため、リスクも伴います。
切除の場合、Grade-IやGrade-IIでは、乳輪下に切開線が入ります(左右それぞれ2-3cm)。乳輪が大きな方や乳輪の境目がわかりにくい方などは、切開線が僅かに白く残ってしまう場合もあります。他には、皮下出血や、非常に稀ですが場合により組織の壊死の可能性があります。これは、乳輪・乳頭部の血流を皮下出血が阻害することによると考えられます。また、大きな乳腺組織の切除の場合は排液管(ドレーン)を数日間装着する必要があります。
乳房下や乳輪周囲に沿って切開線が入ります(左右それぞれ15-25cm)。長い縫合線であるため、部分的に色素沈着になってしまう可能性もあります。その場合、傷跡治療として改めて修正を行う場合もあります
吸引の場合、左右2か所(合計4カ所)に7-8mmの切開線が入ります。傷は時間と共に気にならなくなることが多いのですが、稀に肥厚性瘢痕になることもあります。その際は、傷跡治療として改めて切除術を追加することもあります。
術前に際しては、乳房の状態を詳細に把握していきます。乳腺によるものであるか、脂肪沈着であるものか、混合性に乳腺と脂肪によるものかを超音波検査を行い診断しますが、その後MRI(CT)撮影を予定して性状や大きさを確認して行きます。
ポイントここにこだわり!
大きな乳腺切除では、合併症に内出血による血腫が多く見られます。血腫は切除した乳腺部位に膨らみとして残りますから、せっかくスッキリした胸が勿体無いです。当院ではドレーンと言う排液用の管を入れて血腫を作らせないようにこだわります。
ポイントここにこだわり!
乳房周囲の吸引はもちろんですが、この様(図参照)な脇の下に伸びるこの弛み気になりますね。当院ではここの吸引にしっかりこだわって行きます!
腫れや痛みなどの状態に応じて休憩後、ご帰宅いただけます。
当院では、術後の経過をしっかりと追って行きます。トラブルが無い様にしっかりと診療をします。状況に応じて術翌日、術後1週間、術後1か月、3か月、6か月となります。
乳腺が肥大している場合のみ保険診療の適応となります。
保険適応となった場合は3割の自己負担となります。
女性化乳房の治療を自由診療のみであつかうクリニックもありますので、保険適応になるかどうかティーズクリニックにご相談ください。
欧米の食生活が浸透してきた現在、大腸がんと同様に日本人にも多く認められるようになって来たのが、女性化乳房です。病的に片側(片方)の乳腺だけが肥大した片側性女性化乳房では、男性乳がんの可能性もありますので、画像検査を行って参ります。
奇麗な胸の形を目指して、必要な方法を提案するようにしております。
日本形成外科学会専門医
医療法人社団 聡明会 理事長
田牧 聡志