術後後遺症相談外来
術後後遺症相談外来の診察を開始します
元々当院には、他院での手術後のご相談が多数ございましたが、このたび正式に術後後遺症相談外来を行うこととなりました。
形成外科治療、美容医療治療を受けたあとの出来栄えや術後後遺症にお悩みの方はご相談ください。
診察は、水曜日の午後14:30~18:00予約制です。
形成外科
美容外科
二重整形術後(不自然な二重幅、二重ラインの消失、二重傷跡など)
[症例]目尻切開後修正
ヒアルロン酸注入による硬結や感染など、その他美容外科手術後の醜形、瘢痕など
こちらのようなことでお悩みの方は、一度受診下さい。
※なお症例写真はサイトでお見せできるモニターの方を公開しております。
症例紹介
両側外眼角形成術
年齢:20代
関西の美容外科にて「韓国で流行っている術式で目が大きくなる手術」と説明され手術を行ってしまった方です。
外眼角部欠損部分が、上まぶた幅の1/5程度と大きくえぐれた様に変形していて、見た目を気にされ修正術を希望し、美容外科の術後後遺症外来に受診されました。Before
After
- 症例
- 両側外眼角形成術(美容整形術後変形)
- 治療内容
- 皮弁形成術による再建術
- リスク
- 内出血や腫脹、結膜充血や一時的な視野の曇り
術後に再度の手術(微修正)が必要になることが多いです。
※完全に元には戻りません。
両側外眼角形成術の経過
術前 右
術前ですが、欠損部分は上まぶたの1/5程度にもおよび、大きく整容的に許容できずにできるだけ元に戻す修正術を希望されました。術式はおそらく外眼角を基部とした皮弁を外眼角部に割り込ませた方法と思われました。
術前 左
右側と同様です。
模型によるデザインを確認
想定された元の手術のデザインを検討しました。
恐らく、このようにデザインされ外眼角に割り込むように行ったと思われます。デザイン
術前の模型デザインを参考にし、元に戻す格好で皮弁を作成して、欠損部を埋めるように皮弁を戻すようにデザインしました。
術直後
もったりした感じです。しかしながら、どのように変化するかを良く診て行き、微修正をすることはご本人にはしっかりと伝えておきました。
術後1週間
もったりしている感じはやはり残っています。
しかしながら、この時点では微修正が必要かは判断が付きません。術後1ヵ月
左は特に盛り上がりが強く残ってしまっています。重要なのは「足りていない」状況では無いということです。微修正で切除してしまえば、きれいに修正できると判断しています。
術後3ヵ月
結果的に3カ月診て、皮弁の余りが乗り上がり残ってしまってことを確定して、微修正(トリミング)を局所麻酔下に行いました。
術後6ヵ月 右
術後3ヵ月の微修正(トリミング)を行いましたが、その後、整っているようです。
術後6ヵ月 左
左の方が微修正が多く必要でしたが、上手くいっている様です。
術前術後比較 右
右も許容できる形態となりました。若干、もったりが残っていますが、ご本人的にも納得の形態です。
術前術後 左
左はかなりすっきりと綺麗な外眼角を再現できました。
ドクターズコメント
両側外眼角形成術の修正(美容外科後遺症外来)
美容外科手術への後遺症手術としての症例でした。
ただ、どうしてこのような手術が存在するかは、疑問が残る症例でした。技術的に稚拙な美容外科が多く存在していて、半ば実験的に手術を行っている日本の現状を憂う症例となりました。
日本形成外科学会専門医
医療法人社団 聡明会 理事長
田牧 聡志