眼瞼下垂症とは

眼瞼下垂は、加齢など様々な理由により、上まぶた(上眼瞼)が重く、目が開けづらい状態になることを指します。

眼瞼下垂の特徴

眼瞼下垂の特徴・症状

眼瞼下垂の疑いがある場合にはいくつかの特徴があります。

まぶたの変化
  • 二重まぶたの場合:軽い眼瞼下垂になると目が大きくなることがあります
  • 一重まぶたの場合:二重まぶたになったり、三重・四重になったりします
  • 痩せている方:目の上にくぼみが出てくることがあります
その他の症状
  • 目つきが悪くなる
  • まっすぐ正面を見ている時でも額にシワがよる
  • 目尻の皮膚がたれて視界が狭くなる

これらの症状がある場合、特に額のシワや視界の狭窄がみられる場合は、眼瞼下垂の症状が進行している可能性が高くなります。

こんな方におすすめ

  • 東京で保険診療の眼瞼下垂手術を受けたい
  • 上まぶたが重く、目が開けづらい
  • 二重の幅が広くなってきた
  • 形成外科専門医に手術して欲しい
  • 上まぶたがたるんで老けて見える
  • 額のシワが気になる
  • 眼瞼下垂症の手術後の見た目にもこだわりたい

眼瞼下垂がもたらす症状と見た目の変化:眠そうな目、肩こり、おでこのシワ

眼瞼下垂は、まぶたが開きにくいという状態だけではありません。無意識にまぶたを開けようとすることで、見た目の印象や体の不調にもつながることがあります。

「眠そう」「疲れている」と言われる

まぶたが十分に開かないことで、周囲から実年齢よりも老けて見られたり、不機嫌に見られたりすることが増えます。

おでこのシワや不自然な表情

まぶたを開けるために額の筋肉を使うため、おでこに深い横ジワが刻まれます。また、眉毛が吊り上がったような表情になりがちです。

頑固な肩こりや頭痛

目の開閉を補助するために、額や首、肩の筋肉にまで負担がかかり、眼精疲労からくる頭痛や肩こりを引き起こします。

当院は、こうした見た目や体の不調が患者様の生活にもたらす影響を深く理解しています。
見た目の改善はもちろん、心身ともに軽やかな毎日を過ごせるよう、サポートいたします。
どんなお悩みでも、どうぞ安心してご相談ください。

なぜ起こる?眼瞼下垂の具体的な原因とタイプ別解説

眼瞼下垂は、まぶたの筋肉や腱に問題が生じることで起こります。原因は多岐にわたり、人によってそのタイプは様々です。ここでは、眼瞼下垂の主な原因とタイプについて分かりやすく解説します。

1.先天性眼瞼下垂

生まれつきまぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の発達が不十分で、目が開きにくい状態です。通常、片目に起こることが多いですが、両目に現れることもあります。

2.後天性眼瞼下垂

生まれた後、何らかの原因でまぶたが下がってくるタイプです。加齢や生活習慣が主な原因となります。

(1)腱膜性(けんまくせい)眼瞼下垂

まぶたを持ち上げる筋肉と、まぶたの軟骨をつなぐ「腱膜」が薄くなったり、伸びたりすることで起こります。

加齢

最も一般的な原因です。長年のまばたきや目の酷使で腱膜が少しずつ伸びてしまい、まぶたの開閉がスムーズでなくなります。

コンタクトレンズの長期使用

特にハードコンタクトレンズの着脱時に、まぶたを強く引っ張る動作が繰り返されることで、腱膜に負担がかかり、眼瞼下垂を引き起こすことがあります。

アトピー性皮膚炎

かゆみで目をこする癖がある場合、まぶたへの摩擦が繰り返され、腱膜が損傷することがあります。

(2)皮膚弛緩性(ひふしかんせい)眼瞼下垂

まぶたの皮膚がたるんで、瞳にかぶさることで目が開けにくくなるタイプです。これは主に加齢による皮膚の弾力低下が原因で、まぶたの皮膚が余ってたるんできます。

当院では、患者様お一人おひとりの原因とタイプを正確に診断し、それぞれの状態に合わせた最適な治療法をご提案しています。
コンタクトレンズの長期使用や目をこする癖がある方も、どうぞ安心してご相談ください。

眼瞼下垂の不快な症状

上まぶたが下がるので、物が見えにくくなるという症状以外にも、首や肩のコリや頭痛、額のシワを引き起こすことがあります。

上まぶたが上がりにくくて物が見えにくくなるので、あごを上げて視界を確保しようとするので首や肩の筋肉が緊張して疲労が溜まるからです。

また、眉毛を上げる前頭筋はガレア筋膜を経由して後頭筋と繋がっているからとも言われます。

物を見えるようにと上まぶたを一生懸命に上げるために、眉毛を上げたり、額の筋肉を使うことでおでこにシワができやすくなります。

眼瞼下垂を治療すると、首や肩コリ、頭痛が解消される方が多くいらっしゃいます。

自律神経の乱れや不眠、うつ病の傾向にも効果があるという説もあります。

眼瞼下垂のセルフケア:マッサージやトレーニングの効果と限界

眼瞼下垂の症状を改善しようと、ご自身でマッサージやトレーニングを試されている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これらのセルフケアにはメリット・デメリットがあり、その効果には限界があります。

メリット

手軽に始められ、手術に抵抗がある方も試しやすいことです。

デメリット

重度の眼瞼下垂には効果が限定的で、根本的な原因は解決できません。また、無理なマッサージはまぶたの組織を傷つけ、症状を悪化させるリスクもあります。

ご自身でのケアに限界を感じたり、より確実な改善を望む場合は、専門医による診断と治療をご検討ください。

眼瞼下垂の症状別手術方法について

症状に応じた治療の選択

眼瞼下垂の原因は大きく分けて2つあり、それぞれに適した手術方法が異なります。
まぶたを開ける仕組みは、エレベーター(筋肉の力)とカーテン(皮膚)に例えると分かりやすいでしょう。
エレベーターが故障している場合と、カーテンが重すぎる場合では、修理方法が違うのと同じです。

1. 筋肉の力が弱っている場合

まぶたを持ち上げる筋肉(ミューラー筋や眼瞼挙筋腱膜)が緩んだり外れたりして、まぶたが開きにくくなっている状態を「腱膜性眼瞼下垂」と呼びます。

ティーズクリニックでは、以下の方法で治療を行います:

ミュラー筋タッキング法(結膜アプローチ術)

方法:
まぶたの裏側(結膜側)からアプローチし、緩んだミュラー筋を瞼板にしっかりと縫い縮めて再固定します

メリット:

・まぶたの表面を切開しないため、傷跡が見えない

・術後の腫れが非常に少ない

・ダウンタイムが約1週間と短い

デメリット:

・重度の下垂には適さない場合がある

眼瞼挙筋前転術

方法:
眼瞼挙筋先端(挙筋腱膜)を前方に移動させる手術

適応:
より重度の筋力低下に対応可能

2. 皮膚が余っている場合

筋肉の機能は正常だが、加齢などでまぶたの皮膚がたるんで目を覆っている状態です。

皮膚弛緩症手術

方法:
余分な皮膚のみを切除

メリット:

・筋肉に問題がないため、皮膚切除だけで改善

・効果が明確

デメリット:

・切開を伴うため、ミュラー筋タッキング法よりダウンタイムがやや長い

ミュラー筋タッキング法(結膜アプローチ術)の詳細

この治療法は、緩んでしまった「ミュラー筋」と「瞼板」の接続を修復する手術です。例えるなら、伸びたゴムを元の長さに戻して、しっかりと固定し直すイメージです。

手術の流れ:
1.まぶたの裏側の結膜を切開
2.ミュラー筋を確認
3.緩みがないよう瞼板に縫合して固定

皮膚弛緩症手術 イラスト1 皮膚弛緩症手術 イラスト2

眼瞼下垂症治療における保険適用と自由診療の違い

眼瞼下垂の手術には、保険診療と自由診療の2つの選択肢があります。ご自身の症状や目的によって、どちらが適しているかが異なります。

保険診療の眼瞼下垂手術

保険診療の対象となるのは、「日常生活に支障をきたすほど、まぶたの開きが悪い」と医師が診断した場合です。以下のような症状がある場合に保険が適用されます。

  • ・黒目の中心からまぶたの縁までの距離が3.5mmより小さい
  • ・視界が狭く、車の運転や日常生活に支障をきたす
  • ・まぶたのせいで肩こりや頭痛がひどい

この場合、あくまでも機能的な回復が目的となるため、手術費用は抑えられますが、二重の幅や目の形など、美容的な仕上がりの要望には応えられないことがあります。

自由診療の眼瞼下垂手術

自由診療の対象となるのは、以下のようなケースです。

  • ・まぶたの開きに問題はないが、見た目を改善したい
  • ・より美しい二重のラインや、左右差のないデザインを追求したい
  • ・他の美容手術と同時に行いたい

自由診療では、手術費用は全額自己負担となりますが、患者様のご希望に合わせて、美的観点も考慮したきめ細やかな手術デザインが可能です。

当院では、患者様のお悩みを丁寧に伺い、どちらの治療法が適しているかを診断し、ご納得いただいた上で治療を進めます。ご自身の症状が保険適用の対象となるかどうかも、お気軽にご相談ください。

眼瞼下垂手術のリスク

眼瞼下垂手術は有効な治療法ですが、いくつか知っておくべきリスクがあります。当院ではこれらのリスクを減らすため、細心の注意を払って施術を行います。

術後の左右差

まぶたの開きにわずかな左右差が生じることがあります。

目の形や二重幅の変化

目の開きを良くするため、二重幅が大きく変わってしまったり、目の形が変わったりすることがあります。

ドライアイや違和感

術後一時的に目の乾燥やつっぱり感を感じることがありますが、この場合は、時間とともに改善します。

後戻りや再発

加齢などにより、再びまぶたが下がってくる可能性があります。

当院が眼瞼下垂治療で選ばれる理由

眼瞼下垂の手術は、見た目の印象を大きく左右する繊細な治療です。だからこそ、「どこで手術を受けるか」が最も重要になります。当院は、患者様の不安を解消し、心からご満足いただくために、以下のような強みとこだわりを持っています。

1. 日本形成外科学会専門医による確かな技術と豊富な実績

当院は、日本形成外科学会専門医による眼瞼下垂治療を提供しています。顔の解剖学と形成外科の技術を熟知した専門医が、患者様お一人おひとりの目の形や顔全体のバランスを考慮し、最適な手術法を提案します。数多くの症例実績に裏打ちされた「機能改善」と「美的完成度」の両立を追求します。

2. まぶたの裏からの手術でリスクを最小限に抑える徹底したこだわり

まぶたの裏から切開してMüllerタッキング術を採用していますので、「術後の腫れ」を極端に減らすことができます。自然な方法であり「左右差」「後戻り」といったリスクも減らすことが可能です。当院では、患者様の負担を減らすために、以下の対策を徹底しています。

出血を抑える丁寧な手術:

レーザーを用いた切開により、術中の出血を最小限に抑えることで、術後の腫れや内出血を軽減します。

自然な仕上がりへの追求:

結膜アプローチ術ではまぶたの皮膚を切りませんので、自身の自然なラインをそのままに丁寧に調整することで、自然で美しい目元に仕上げます。

万全の術後フォロー:

術後の経過観察を丁寧に行い、患者様の不安に寄り添いながら、最後まで責任を持ってサポートします。

3. カウンセリングからアフターケアまで患者様に寄り添う医療

当院では、患者様とのコミュニケーションを最も大切にしています。
お悩みやご希望を丁寧に伺うのはもちろん、治療方法やリスク、ダウンタイムについて、患者様が納得できるまで詳しくご説明します。

ご自身のまぶたの状態や治療についてご不明な点があれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
私たちは、患者様が自信を取り戻し、前向きな毎日を送れるよう全力でサポートします。

治療の流れ

  • Step.01
    診察

    医師によるカウンセリングを行います。ご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

    眼瞼下垂の治療方針、治療方法、リスク、麻酔方法など、詳しく説明します。

    当院では保険適用の手術と自由診療の手術を扱っております。

    保険診療は目を開いた状態で黒目の縦の長さが横の長さの70%以下で、眼瞼下垂症との診断がついた場合は保険適応になります。

  • Step.02
    眼瞼下垂症
    の手術

    上まぶたをデザインして局所麻酔をします。

    挙筋腱膜前転術では、上まぶたの二重線に合わせて(できるだけ希望を伺います)、切開線を置きます。

    挙筋腱膜を見つけ出し、良い位置まで引き出し瞼板に固定してきます。

    その際には、二重整形の術式を応用して縫合していきます。

  • Step.03
    眼瞼下垂手術の術後経過

    腫れなどの状態に応じてリカバリー室での休憩後、ご帰宅いただけます。

    術後3日目がむくみや腫れのピークとなります。目が開けづらいこともあります。

    手術後1週間程度で抜糸となります。

アフターケア

  • 眼瞼下垂手術後

    腫れなどの状態に応じてリカバリー室での休憩後、ご帰宅いただけます。

  • シャワー・入浴

    当日から可能です。翌日からは特に制限はありませんが、さっと浴びる程度にしましょう。入浴は腫れがおおむね引いてから可能です。

  • メイク

    目もと以外翌日から可能、目もとの洗顔は3日後~
    アイメイクは抜糸翌日から医師の指示で可能

注意事項

リスク
眼瞼下垂の改善度合いの不十分や過矯正、左右差などが生じることがあります。
しばらくすると落ち着いてくることもあるため、術後3ヶ月程度は様子を見ていただくようお願いいたします。
ダウンタイム
大きく腫れるのは2週間程度、腫れぼったさは2~3か月程度

ドクターコメント

眼瞼下垂には、典型的な症状があります。

瞼裂と言って、目の空き具合がはっきりと弱くなってしまう症状、眉毛が上がりおでこにしわな酔ってしまう症状、そして、随伴症状といわれる頭痛や肩こりです。

そのような症状がある方が保険の適用となります。

また、左右差がある場合ですが、その際に片方だけを行うと、正常だったもう片方も眼瞼下垂になってしまうこともありますから、注意が必要です。

当院では美容外科手術である「二重整形」の技術を生かした、眼瞼下垂症手術を行っております。

日本形成外科学会専門医
医療法人社団 聡明会 理事長
田牧 聡志

料金表(税込価格)

眼瞼下垂症⼿術(自由診療)¥550,000
眼瞼挙筋前転法3割自己負担
上眼瞼皮膚弛緩症3割自己負担
眉下切開法(除皺術):皮膚弛緩症¥300,000
睫毛側切開法(除皺術):皮膚弛緩症¥300,000
眉下切開法(除皺術)へのボトックス:特別料金¥10,000
  • 術式など手術の内容によって料金が異なりますのでカウンセリング時にご相談ください。
    現在TCTメンバー募集中(モニター割引)です。ご相談下さい。

よくある質問

Q.まぶたの重みが強く目つきが悪くなったように感じています。
A.眼瞼下垂治療は、たるみは取れますが、二重の幅が変わります(一重の方は二重になります)ので、手術後にはどのようになるのかしっかりと説明をお聞きになり、把握しておく必要があります。手術方法としては、加齢などさまざまな理由により、上まぶた(上眼瞼)の皮膚が弛んでしまうことでまぶたが重く、視野が狭くなっている場合には『上眼瞼皮膚弛緩術』を行います。また、上まぶたのたるみ以外に、目を開ける筋肉が緩んでいる場合には、『眼瞼挙筋前転法』で治療可能です。
Q.男性患者はいますか?
A.当院で眼瞼下垂の手術をお受けになる男性は大勢いらっしゃいますのでご安心ください。
Q.眼瞼下垂の手術時間が長いようですが?
A.当院では正確な手術を追及しておりますので、手術時間には余裕を持たせております。早く進んだ場合は、60分から90分の場合もあります。
Q.眼瞼下垂の手術で眉下切開法は行っていますか?
A.ご希望の場合に限り、診察の上、判断することもあります。年齢的な要素が重要でご高齢の場合は、積極的に眉下切開を用いることもあります。
Q.手術は痛いですか?
A.手術は局所麻酔を使用するため、施術中の痛みはほとんどありません。 麻酔を打つ際に、チクッとした軽い痛みを感じる程度です。麻酔が効いてしまえば、痛みを感じることはありませんのでご安心ください。痛みが苦手な方には、笑気麻酔や静脈麻酔もご用意しています。
Q.何歳から手術できますか?
A.基本的には、まぶたの成長がある程度落ち着く18歳以上の方を推奨しています。ただし、先天性の眼瞼下垂で視力の発達に影響が出る場合は、この限りではありません。思春期のお子様でまぶたの開きを気にされている場合は、まずは一度ご相談ください。
Q.再手術はできますか?
A.はい、再手術は可能です。 他院で手術を受けたものの、仕上がりにご満足いただけなかった方の修正手術も多く対応しています。また、加齢により再び症状が現れた場合も、再手術で対応できます。まずは、現在のまぶたの状態を拝見し、最適な治療法をご提案します。
Q.どのくらいで腫れが引きますか?
A.結膜アプローチ術では腫れ殆どありません。完全に自然な状態になるまでには、個人差はありますが1ヶ月程度かかります。ダウンタイムを最小限に抑えるため、術後の過ごし方やケア方法についても丁寧にご説明します。