産後美容について

妊娠・出産を経験された女性の体型は大きく変化します。妊娠前のような体型に戻らないことで悩む女性もたくさんいらっしゃいます。

体重が減らない、お腹の皮膚のたるみ、妊娠線、胸がたるんでしぼむ、乳頭が大きくなり色が濃くなるなど、乱れてしまった体型を元の姿に戻す一連の医療行為を、産後整形を扱うことと総称して、海外では「マミーメイクオーバー(mommy makeover)」と言い、産婦人科ではなく、形成外科医が扱っています。

こんな方におすすめ

  • 妊娠線が気になる
  • 乳頭が大きくなってしまった
  • 垂れ下がった乳房にハリを取り戻したい
  • 妊娠前の体型に戻りたい
  • 乳輪が広くなってしまい戻らない方
  • 出産後に髪が抜けた

ストレッチマーク(皮膚線条痕)除去

ストレッチマークとは、妊娠線に代表される、真皮層にだけ生じる特有の瘢痕で、表皮には傷はありません。

ストレッチマークは、妊娠時だけでなく、思春期、肥満、過剰な体型変化など、急速に成長する際に皮膚の変化が対応しきれずにできるものです。

方法:
代表的なストレッチマークの治療としては、
①タミータック(Tummy-Tack)と言う切除法があります。
ストレッチマークは、急速な皮膚の伸展による、真皮層の裂け目が瘢痕化したものです。したがって治療は皮膚の傷あと治療と同様の考え方になりますが、下腹部での切除方法をタミータックと言っています。欧米ではこの切除方法が非常に一般的となっています。
②ニードリング(needling)、ダーマローラー等とも言われます。
ビタミンAの誘導体の作用による皮膚の再生を促す薬剤を用いて、表皮を正常の状態に近づけます。

乳頭縮小術(乳頭形成術)

母乳を与えるなどの刺激により腫大してしまった乳頭を縮小します。乳頭は、直径が10-15mm程度、高さが8-13mm程度に小さく整います。

適応:乳頭が腫大して下垂した状態
授乳機能を温存するかしないかで、術式が変わってきます。

①楔形単純切除術
授乳機能に関係なく行う方法として、乳頭先端を喫上(くさび形)に切除して残った部位を縫合します(V型に切り込みを入れて先端を切除し、残った部位を奇麗に細かく丁寧に縫合していきます)。簡単であり、非常に効果的な手術方法は長所となりますが、術後には授乳ができなくなってしまうことが短所と言えます。

②Lai and Wu法・・・乳房機能温存
乳管が存在する乳頭の中心柱部を残して、周囲の乳頭皮膚をドーナツ状切除します。乳頭を小さくした場合は、乳輪もそのサイズに合わせるため、乳輪部の皮膚も三角に二カ所切除します。中心柱部を縮めるようにして、位置を合わせ周囲を噛み合うように丁寧に縫合していきます。手術は複雑になってしまうので料金は高めですが、術後でも授乳が可能です。

乳輪縮小術

生まれながらにして乳輪が大きな場合や、妊娠経過中に肥大した乳房とともに大きくなり引き延ばされ乳輪を縮小します。直径3cm~5cm程度がの大きさに整えます。周囲はジグザグに切ることで自然な形態を再現して行きます。

適応:乳輪は直径3cm~5cm程度が一般的であるが、それを超えてしまっている場合。

方法:
乳輪をドーナッツ型にジグザグに切除した後に、細かく丁寧に縫合して行きます。縫合の際には、乳輪が皮膚に引かれて再び伸びないように工夫していますので、安心です。

乳房縮小術

生まれながらにして乳房が大きな場合や、妊娠経過とともに肥大した乳房を縮小します。乳輪縮小術を兼ねているために、乳房及び乳輪が肥大している場合にふさわしい方法です。授乳機能を温存することもできるこの乳房縮小術は、妊娠適齢期の女性には有効な方法です。

適応:乳房縮小を希望している患者で、高度の肥大乳房であり、授乳機能を温存したい場合

方法:
乳輪周囲を乳輪縮小術と同様にドーナツ型に小さくしたい部位を切除します。授乳に影響がないように内部の乳腺及び皮下組織を切除しします。隙間ができた皮膚を寄せるように詰めて縫っていきますが、その際に乳腺組織を小さく丸め込んで行くように小さく小さく皮膚を寄せていきます。

育毛

妊娠後期に悩まされる脱毛や薄毛に対して、サプリメント及び薬剤にて増毛します。

①パントガール処方
②ミノキシジル処方(重度の場合)

全身痩身

内服及び運動療法で痩身を提案しています。
状況に応じて、脂肪吸引なども考慮します。

治療の流れ

  • Step.01

    診察

    医師によるカウンセリングを行います。ご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
    治療方針、治療方法、リスクなど、詳しく説明します。
    女性看護師・女性看護師助手の案内ですすめられるのでご安心ください。

  • Step.02

    施術

    カウンセリングで決めた内容で医師が施術を行います。

ドクターコメント

産後直後は比較的に簡単に元の体型に戻りやすいと言われています。実際、芸能人等はその期間しっかりと利用しているようです。しかし、一般の方は時を逃してしまい、崩れた体形に甘んじている方も多いようです。たとえその時間を逃してしまったとしても、ニーズに合った手術・施術を組み合わせることで、回復をお助けするのが産後整形(形成)、mommy-makeoverです。
一般の方からすると産後形成は、産婦人科が主科と思われがちです。しかし、医学的には体表外科となり担当は形成外科となります。形成外科で培った、技術を用いて奇麗に仕上げます。

日本形成外科学会専門医
医療法人社団 聡明会 理事長

田牧 聡志

料金表

タミータック(腹部余剰皮膚切除術)(刺青除去の金額参照)¥660,000~¥1,100,000
乳房縮小術¥1,100,000~¥1,320,000
乳房吊り上げ固定術¥1,320,000
乳頭縮小術¥550,000
乳輪縮小術¥330,000

よくある質問

Q.乳頭縮小術の手術をされているようですが、乳輪の縮小術はされていますか?できれば乳頭と乳輪の縮小術を希望です…
A.乳輪縮小術は当院でも行っています。乳輪縮小術と乳頭縮小術は、組み合わせて行われることが多い治療です。形や大きさ、どの位縮小したいかなどの希望で、多少術式が変わります。傷は色素の濃い部分に紛れ他人からわからなくなりますのでご安心ください。2~3か月程度で目立たなくなります。
Q.授乳後に胸が小さくなり、垂れてしまいました。
A.出産、授乳中には乳腺が発達して2カップ以上胸が大きくなりますが、授乳後は元の大きさに戻り、伸びた皮膚の影響で胸が垂れてしまいます。脂肪注入、ヒアルロン酸注入、乳房吊り上げ固定術などがおすすめです
Q.授乳後に乳首が大きくなり、垂れてしまいました。小さくしたいのですが、手術後にも授乳することはできますか
A.乳頭縮小術のLai and Wu法は乳管を温存するので、手術後も授乳する事ができます。