フェイスリフトとは
筋肉量や皮下組織の減少、そして顔面の骨量も減少することによって生じる、顔の皮膚のたるみを主とした顔面の加齢(いわゆる老け顔)に対しては、弛みを改善することで結果的に逆三角形に戻し若い印象を与えることができます。たるんだ組織を切除し、皮下組織であるSMASを斜め方向に引き上げたりすることで、10歳若返る治療のフェイスリフト手術は、若返りを実現することができます。
アメリカで発達したフェイスリフトはただ皮膚を切除するだけした。今でも海外でのフェイスリフトでは皮膚の引き上げだけで行っている施設も多いようです。しかし、アジア人や日本人のように皮膚の厚い人種ではそのように皮膚だけのリフトだけでは、しっかりとした結果を得られないとわかってきました。そこで、考えられたのがSMASと言う、皮膚直下に膜状に認める組織を一部切り取り縫縮する(縫い縮める)ことで、確実な持続するリフトを可能にしました。
こんな方におすすめ
- あごの下に脂肪がたるんでいる方
- ヒアルロン酸では限界を感じている方
- SMASから引き上げたい方
- ほうれい線やマリオネットラインが気になっている方
- マイナス5歳〜10歳の若さを取り戻したい方
- 日本形成外科学会専門医に手術して欲しい方
フェイスリフト手術とは
年齢を重ねると、顔にはシワやたるみが生じてきます。額や目尻、眉間にシワがより、皮膚のたるみでほうれい線は深くなり、マリオネットラインが現れ、あごのラインもたるみます。首にもたるみが及びます。顔の中でも、ほほより下の部分のシワ、たるみにはフェイスリフトの手術がおすすめです。
フェイスリフトは大きく3種類に分けられます。ひとつめは皮膚だけを引き上げるリフト、ふたつめは骨膜下リフト、そしてSMASから引き上げるリフトです。
皮膚だけを引き上げるリフトは皮膚が伸びてしまうだけで効果は長続きしません。なぜなら、たるみの原因は皮膚だけのたるみではなく皮下の組織もたるんでしまっている状態だからです。
骨膜下リフトは、骨膜の下を剥離して顔面の組織を引っ張り上げます。SMASから引き上げるリフトに比べて腫れや傷あとが大きくダウンタイムも長くなります。
SMAS法は、広い範囲で皮膚を剥離し皮膚の下にあるSMAS(スマス)と呼ばれる筋膜を引き上げて、顔の深部の構造から作り直してしまいます。たるんでいた皮膚が余りますので、余った部分を切り取って、丁寧に縫合するという手術です。
SMASとは
お顔の組織はお顔の組織は、表皮、真皮、皮下組織、SMASという筋膜、筋肉5つの層で成り立っています。
SMASは、皮下組織(脂肪層)と表情筋(筋層)の間にある薄い膜です。加齢による、しわ・たるみ・ほうれい線は、皮膚の下の土台となっているこのSMAS筋膜の衰えが原因です。
フェイスリフトはこのSMAS筋膜をしっかり引き上げることでしわ、たるみ、ほうれい線の改善を図ります。
MACSリフト
MACSリフト(マックスリフト)は、SMASを剥離せずに、SMASも引き上げることができるフェイスリフトです。
こめかみから耳の下まで切開しますが、皮膚を剥離せずに、手術用の糸でSMASを引き上げます。ほとんど皮膚を剥離せずにSMASもしっかりと引き上げることができるのでダウンタイムが短く、リスクが少なくなります。
今までのフェイスリフトは、斜め上に引き上げていたのに対して、MACSリフトは真上に引き上げます。
SMAS法
SMAS法は、広い範囲で皮膚を切開、剥離し皮膚の下にあるSMAS(スマス)と呼ばれる筋膜を引き上げて、顔の深部の構造から作り直します。たるんでいた皮膚が余りますので、余った部分を切り取り丁寧に縫合するという手術です。
症例紹介
50代女性。以前からあごのたるみが気になっていたとの事です。
我慢できずに、他院にて糸によるリフトを行ったようですが、経過も良くなかったことから、当院でのフェイスリフト希望で受診されました。耳介前部、側頭部、頸部、耳介後部、そして下顎(アゴ下)脂肪吸引と、フルフェイス、でのリフトとしました。
- 症例
- 脂肪吸引とフェイスリフト
- 治療内容
- 耳介前部、側頭部、頸部、耳介後部、そして下顎(アゴ下)脂肪吸引と、フルフェイスでのリフト
- リスク
- 疼痛、感染、出血。部分的な知覚障害や表情筋への運動障害皮膚の壊死の可能性もあります。
- 料金
- 1,100,000円(税込)
あごのたるみ取り(フェイスリフト)の経過
術前
術前の評価としては、中顔面から下顔面への弛みが強く、特にアゴ下は脂肪の沈着も強いため、脂肪吸引も行いました。
手術翌日
手術翌日は腫れがありますが、それほどひどい腫れではなくこの程度です。内出血は全くと言ってい良い程、ありません。
術後3ヶ月
手術後3カ月ですが、しっかりと形態が保たれています。また、法令線からマリオネットラインもすっかり消えてなくなっていますね。
術前と術後の比較
あご下のたるみがすっきりとしています。
治療の流れ
Step.01
診察
医師によるカウンセリングを行います。ご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
治療方針、治療方法、リスクなど、詳しく説明します。
術前に際しては、頬の状態や下アゴの脂肪の沈着を詳細に把握していきます。
写真撮影も行い、実際の状況を確認、詳細なデザインや術前術後比較等に利用していきます。Step.02
デザイン
実際に切開する部位を説明し、どの部位まで手術が及ぶのかなどを解説していきます。
耳の前から耳の形に沿って切ります。耳の上は頭髪内、耳の下は生え際に沿って切っていきます。Step.03
手術(手術時間3〜5時間)
術前30分前から前投薬(少し眠気や不安がなくなるようなお薬を使用)を内服します。静脈麻酔もしくは全身麻酔での手術になります。創部にもしっかりと局所麻酔を行います。局所麻酔をしっかりと行うことで、出血を極力無くすことができて、術後のトラブルを回避します。
忠実にデザインした切開線を切開し、展開します。術中は簡単な質問などを行いながら手術をしていきます。Step.04
術後処置
腫れなどの状態に応じてリカバリー室での休憩後、ご帰宅いただけます。
アフターケア
術後
施術後は、止血目的のためバンドにて圧迫を行います(圧迫の除去については医師の指示に従ってください)。傷口の抜糸は、1週間後に行います。
治療後の通院や診察が必要な場合、医師の指示に従ってアフターケアを行ってください。術後の腫れや経過などについて、不安なことやご不明点などがありましたら、お気軽にご相談ください。日常生活
メイク:術後2週間ほどは控えてください。
シャワー:当日から可能です。さっと浴びる程度にしましょう。
洗顔:術後翌日から可能ですが、優しく洗いましょう。
注意事項
- リスク
- 傷あと、血腫、感染のリスク、左右差
- ダウンタイム
- 術後の腫れは2週間、その他のダウンタイムは、内出血を伴う場合は1か月程度です。
ドクターコメント
フェイスリフトはマイナス5歳からマイナス10歳という大きなアンチエイジングが期待できると言われています。
ほうれい線の改善、マリオネットラインの改善、あごのライン改善、首のしわの改善などの効果が期待できます。
デメリットとしては手術の規模が、目の手術などと比べると大きいことですが、しかしながら、意外にダウンタイムは少ないのです。フェイスリフトは顔面の解剖学的な位置を理解していることが非常に大切です。
日本形成外科学会専門医
医療法人社団 聡明会 理事長
田牧 聡志
料金表
前額リフト | ¥990,000 |
---|---|
ミニリフト(SMAS縫縮) | ¥550,000 |
MACSリフト | ¥1,155,000 |
フルフェイスリフト | ¥1,320,000〜 |
その他 | ご相談ください |
- 術式など手術の内容によって料金が異なりますのでカウンセリング時にご相談ください。
現在TCTメンバー募集中(モニター割引)です。ご相談下さい。
よくある質問
- Q.傷あとは目立ちますか?
- A.傷あとが目立たない部分を選んで行います。さらには傷あとが目立たない縫合方法を用いて丁寧に細かく縫合します。皮膚を切開する以上は傷が残ることは避けられないことをご理解ください。
- Q.顎のたるみとほほのたるみが気になっていますが、フェイスリフトがいいですか?
- A.フェイスリフトでもネックリフトと言われる方法が適応と思われます。SMASと言う筋膜を引き上げることで、通称「エラ」と言われるフェイスラインから下あごまで引き上げることが可能です。当院では頬に対して脂肪吸引も行うことで、より効果的に引き上げることが可能になっております。
- Q.冬期休暇中に思い切ってフェイスリフトか糸リフトをしようと考えています。どちらの治療が適しているか院長先生にご相談できるのでしょうか。またフェイスリフトの場合どの位で周りに気づかれることが無くなりますか。
- A.当院では一貫して私が担当しますのでご安心ください。たるみの症状やご希望、お休みの長さなどに合った治療を提案します。フェイスリフトには種類があります。どの治療を行うかによってダウンタイムは違います。受けやすい治療で1~2週間とお考え下さい。
- Q.手術しないでフェイスラインをすっきりさせる方法はありますか?
- A.脂肪溶解注射やたるみ治療のタイタンなどがありますので、ご相談ください。
フェイスリフトの術後の腫れや内出血
術後の腫脹(ダウンタイム)に関しては、「決して無い」とは言いませんが、決して強くはありません。しかしながら、1週間程度の軽微な腫れはある程度仕方がないと思います。最近のフェイスリフトの考え方では、術後の締め付け等は行なわず、創部の冷却をしっかり行うようにしています。
下顎部(アゴ下)への脂肪吸引では、見えない部位を操作するため、内出血は可能性が高い副作用と考えられます。しっかりとしたTumescent法等の局所麻酔は重要と言えます。
本症例はフルに行いました。他に若干簡素にしているMACSリフト(税込770,000円)も非常に効果的な手術と言えます。